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産学連携プロジェクトで「猫のトイレ」を一般販売 ~市場調査からUXデザイン開発まで担う~

2025年4月3日から4日間、東京ビッグサイト(東京・有明)で開催された日本最大級のペット関連見本市「第14回インターペット」で、工学部知能メディア工学科の森信一郎教授と森研究室の小川大輝さん(大学院2年)らが開発した「拭くだけ猫トイレ」(RAGDOLL)が展示されました。猫トイレは森研究室がマーケティングや設計も担った猫と飼い主に優しい産学連携の成果物で、6月から一般販売もされています。

研究室は、クニミネ工業株式会社(本社・東京都千代田区)から、高い消臭効果や粉じん抑制などの特長がある猫砂「プレミアムサンド」を活かす猫トイレ専用容器の制作を依頼され、2022年1月から研究・開発を進めてきました。市場調査や課題抽出を通じたUXデザインを得意とする研究室では、ユーザー視点に立ったヒアリングデータを収集して分析。飼い主が猫砂が飛び散り掃除が大変であるという悩みやトイレの清潔さ、臭いを気にしている点などを考慮し、授業で用いるソフトウェアを使いながら高齢者にも使いやすい容器とするため試行錯誤を重ねました。
国産天然素材100%のプレミアムサンドはベントナイトを使用し、0.50~1.00ミリメートルの細かい粒は高い消臭効果を発揮。少量でも尿をしっかり固めるのを特長としています。研究室はサラサラの砂の特性を活かすため、取り外し可能な2層構造で猫砂の交換頻度を極力減らし、猫砂の費用抑制にもつながる容器とすることを考案しました。
猫と飼い主の快適さを高める専用トイレは幅68.6センチ、奥行き51センチ、高さ33.7センチ、約4.0キロ。帯電防止のポリプロピレンで制作し、尿が内壁を超えて外壁に到達しないことを機能実験で確認。トイレの掃除は本体と内壁を外し、内壁の汚れているところを拭くだけで清潔さを保つことができるようにつくられています。
森教授は「構造化分析でいろいろな課題が抽出され、どのように猫砂の特長を活用しながら容器を作るかが開発のポイントでした。すべて学生が作った綺麗にまとまった事例となりました」と振り返ります。

小川さんの「洗わない猫トイレを活用した猫砂廃棄量削減手法の提案」は、一般社団法人「情報処理学会」の第39回コンシューマデバイス&システム研究会で2023年度学生奨励賞を受賞しました。「実際に研究し、ものづくりに関わることができ、すごい面白いと感じました」と小川さん。
公式サイトでは、トイレ本体・プレミアムサンド5キロ2袋、ブリキバケツ、専用スコップ、ポリボックス袋1箱の「安心初めてセット」が1万9800円(税込み)で販売されています。