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変革センター「変革賞(Radical Transformation Award)」を創設
~サウンドアーティストのクリスティン・サン・キム氏が初代受賞者に選出~

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  • 伊藤学長より変革賞を受け取るクリスティン・サン・キム氏
  • 講演中のクリスティン・サン・キム氏
7月5日(土)、千葉工業大学主催の「デザイン&サイエンスのシンポジウム 2025 (SDS)」が、東京・渋谷パルコDGビル「DragonGate」にて開催されました。本シンポジウムは、2026年4月に開設予定の千葉工業大学大学院「デザイン&サイエンス研究科」のお披露目も兼ねた重要なイベントとなりました。
同シンポジウムにおいて、千葉工業大学変革センターは、サウンドアーティストでパフォーマーのクリスティン・サン・キム(Christine Sun Kim)氏に、第1回「変革賞(Radical Transformation Award)」を授与しました。
本賞は、人類の成長(Human Flourishing)を促進する革新的な試みを称えるもので、社会構造に優美かつ根本的な変化をもたらした個人・チーム・プロジェクトを対象としています。賞金1,000万円が贈呈され、その設立と運営は、実業家であり千葉工業大学名誉博士でもあるリード・ホフマン氏の寛大な支援により実現しました。
 
変革賞(Radical Transformation Award)について
変革賞は、「ラディカルでありながらも優美な変革を通じて、世界を前進させる人々を称える」という理念のもと、千葉工業大学変革センターが2025年に創設した新たな国際賞です。社会通念や権威、既存の枠組みに疑問を投げかけ、当初は戸惑いを覚える方向へ導きながらも、振り返ってみれば私たちの価値観や美学を正しい方向に根底から見直す契機を作った実践者たちを顕彰します。
 
 
第1回受賞者:クリスティン・サン・キム氏
第1回の受賞者には、サウンドアーティスト・パフォーマーとして国際的に活躍するクリスティン・サン・キム氏を選出いたしました。彼女は、音、言語、権力といった概念を問い直し、聴覚中心主義に依存しない新たなコミュニケーションの在り方を芸術とアクティビズムの融合により提示しています。
楽譜やアメリカ手話(ASL)、ユーモアや視覚的図解といった多様なメディアを駆使し、障害者としての身体性と表現を創造の源とするキム氏の活動は、デザインにおける対話の構造そのものを刷新します。単なる批評に留まらず、聴者中心社会に代わるシステムを構築する姿勢は、まさに本賞が称える「変革の美学」を体現しています。
また、ドローイング、映像、壁画、パフォーマンスなどを通じて、学問領域や国境を超える文化的共鳴を生み出し、言語・アクセス・帰属意識に対する既存の枠組みを静かに、しかし根源的に揺るがす活動は、現代社会における多様性の理解に新たな視座を提供しています。
 
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