千葉工業大学

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4月5日、令和8年度千葉工業大学入学式を開催しました

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令和8年度入学式次代を担う2846人が入学

春到来の陽気となった4月5日、令和8年度千葉工業大学入学式が幕張メッセ・イベントホール(千葉市美浜区)で行われました。
今年度の新入生は工学部6学科873人、創造工学部3学科442人、先進工学部3学科389人、情報変革科学部3学科419人、未来変革科学部2学科228人、大学院497人(修士課程6研究科479人、博士後期課程4研究科18人)の総勢2846人。
 
例年、入学式を執り行う幕張メッセ・イベントホールのアリーナ席には、緊張の面持ちの新入生が一堂に会し、2・3階席は保護者で満席となりました。
午前10時30分開始の入学式に先立ち、吹奏楽部による華やかな演奏が行われ、新入生たちの門出を彩りました。
式典では、伊藤穰一学長が式辞を述べ、続いて瀬戸熊修理事長から祝辞が贈られました。(学長式辞および理事長祝辞の全文別掲)
次に在学生を代表して鈴木良人さん(情報通信システム工学科4年)が歓迎の辞を述べ、大学での学びに対する姿勢や、仲間との出会いの大切さを自身の経験を交えて話しました。これに応え、新入生を代表して大久保祐生さん(情報工学科・帯広大谷高等学校)が宣誓に立ち、専門知識と技術の修得に努めるとともに、主体的に学び続け、社会の課題解決に貢献する人材となる決意を述べました。

【学長式辞】

 新入生の皆様、本日はご入学おめでとうございます。会場にご臨席いただいたご父母の皆様にも、心よりお喜びを申し上げます。

 さて、皆さんが本日入学されたこの年は、まさに歴史的な節目の年であると感じております。歴史を振り返りますと、1960年代、70年代のように、平和の中から大きな変動や戦争が生じる時代がありました。私の世代やその親の世代は、ある意味で平和な時代に生まれ育ちましたが、今、世界は再び大きな転換期に差しかかっています。そうした中で、人工知能(AI)の進展は非常に重要な意味を持っています。AIは50年ほど前から研究が積み重ねられてきましたが、「いずれ来る」と言われていた変化が、まさに今年から革命的な形で現実のものとなりつつあります。歴史的に見ても、このような大きな変動の時代には、多くのイノベーションが生まれ、社会の構造そのものが変わっていきます。その過程には困難も伴いますが、同時に新たな価値が創出される重要な時期でもあります。そしてその中心には、常に技術の存在があります。

 数週間前、本学においてマイクロソフトの技術担当者と対談する機会がありましたが、その中で「これからの10年で、その先の100年が決まる」という言葉がありました。まさにその通りであると感じています。AIは、情報の扱い方のみならず、働き方、コミュニケーションの在り方、さらには社会においてどのような技術が求められるのかといった点に至るまで、広く影響を及ぼしています。

 本学はエンジニアリングを中心とする大学であり、多くの学生がこれから社会へと羽ばたいていきます。本学の建学の理念である「世界の文化に技術で貢献する」という使命を実現していくうえでも、AIの進化とどのように向き合うかは極めて重要な課題です。私はこれまで世界各国の大学を見てまいりましたが、本学ほどAIを積極的に取り入れ、社会との関わりの中で教育を考えている大学は多くありません。日本においても、エンジニアリングを中心とする伝統ある大学として、これからの大学の在り方、そして学生がどのような知識やスキルを身につけて社会に出ていくべきかについて、教職員一丸となって真剣に検討を重ねています。AIは日々進化しています。その中で、どのような知識や技能を身につけるべきか、そしてそれを支える大学とはどのような存在であるべきかを、本学はまさに築こうとしているところです。皆さんにも、ぜひその一員として主体的に関わっていただきたいと思います。

 現在の社会は、不確実性が高く、多くのリスクを伴う時代です。しかし、大学で過ごすこの数年間は、むしろ積極的に挑戦し、リスクを取るべき貴重な期間でもあります。授業を通じて基礎をしっかりと学ぶことはもちろん重要ですが、それに加えて、AIの時代においては、自ら問いを立て、何をどのように創り出すべきかを考え続ける姿勢が求められます。

 また、内発的な動機に基づいて学び続けること、さらには趣味や部活動、スポーツなどを通じた多様な経験も極めて重要です。学びは教室の中だけにとどまるものではなく、さまざまな活動の中で深まっていくものです。そして、社会はこれからも大きな変化を続けていきます。卒業後も学び続ける力、仲間とのネットワーク、そして教員とのつながりを大切にしながら、生涯にわたって成長し続けていただきたいと思います。

 結びに、新入生の皆さんが千葉工業大学において技術と理論を修得し、世界へと羽ばたいていかれることを心より祈念申し上げ、式辞といたします。

【理事長祝辞】

 新入生の皆さん、入学おめでとうございます。保護者の皆様にも、心よりお慶び申し上げます。  昨日までの雨もあがり、春の陽気を感じさせるこの佳き日に、皆さまと共に新たな門出を祝うことができますことは、私ども役員・教職員一同にとりましても、大きな喜びであり、誇りでもあります。この日を心待ちにしていた皆さんの顔が、これからの大学生活に対する期待と希望に満ち溢れているのを、大変頼もしく感じております。
 
 千葉工業大学は、1942年に創設された「興亜工業大学」を前身としています。現存する、私立理工系大学として、日本で最も古い歴史と伝統を有しております。5月には、創立84周年を迎えます。本学には、創立当初から連綿と受け継がれてきた、「世界文化に技術で貢献する」という、揺るぎない建学の精神があります。この理念のもと、私たちは常に時代の先駆者として、技術革新の「風」を巻き起こし続けてまいりました。皆さんには、この建学の精神をしっかりと胸に刻み込んでいただき、社会の課題に正面から向き合い、未来を創造する担い手となることを期待いたします。
 
 2016年に、私学600大学の入学志願者数ランキングで、ベスト10入りを果たし昨年16万2,005人の私学新記録数の大台に達し、全国1位となりました 。今年の入試においても、志願者数は16万170人と、2年連続で16万人を超えました。順位は2位となりましたが、その倍率は、ゆうに121倍と、全国の大学の中でも群を抜いた、数字となっております。皆さんは、この険しい登竜門をみごとに乗り越えました。心から敬意を表しますとともに、一人ひとりが、大いなる誇りを持って、学園生活を過ごして頂きたいと思います。
 
 さて、本学の教育・研究に対する評価は、年々高まりを見せております。伊藤学長の国際的ネットワークにより、AI・半導体・宇宙など、人類の未来を左右する最先端の研究開発において、世界を牽引しています。「AGI研究センター」を昨年8月に設立し、著名な松尾豊先生を所長に迎え、汎用人工知能の地平を切り拓く「知の創造」を加速させています。この2月に、マイクロソフト社の最高技術責任者(CTO)ケビン・スコット氏が来日し、同社と包括連携協定を調印しました。同社開発中の戦略思考型AI「Amplifierアンプリフィアー」を国内大学で初めて導入し、AI思考を活用して、社会課題の解決に取り組む実践的プログラムを開講します。併せて、国内の大学で初めての「AI大学講師」を導入して、学生にAIを活用したものづくり教育を行い、常に時代の先駆者として活躍する技術者を育成していきます。4月からは、大学院「デザイン&サイエンス研究科(SDS)」を開設し、分野横断型の教育で理論と実践を融合し、社会に新たな価値を生み出す人材の育成を実践します。多様な専門家の指導のもとで、授業は全て英語で行い、国際社会に貢献する研究を推進します。
 
 また、昨年誕生しました、私立大学では、初めてとなる「宇宙・半導体工学科」の研究拠点として、半導体研究に欠かせない最新鋭のクリーンルームを昨年11月に竣工しました。宇宙分野においては、近未来に起こりうるかもしれない、惑星地球衝突のアルマゲドンに備えた、地球防衛に素早く対応できる壮大な、産学連携による、1000年に1度の小惑星、「アポフィス」の探査計画が推進中です。この小惑星は2029年4月、地球から約3万2千キロの距離を通過するとの予測がされています。NASAはこの小惑星が地球通過後に探査調査をしますが、本学は3年後に地球に最接近するNASAが観測する前の段階まで、米国の民間宇宙企業が開発する探査機に、カメラと小型着陸機を搭載し、観測を行う計画です。小型着陸機の開発には、本学の高度技術者育成プログラムのメンバーである学生・大学院生も参画します。この学生グループは、JAXAとも連携し、これまでに4機の超小型衛星を製作して、国際宇宙センターから放出し、観測するすべてのミッションを成功させております。
 
 国際的な学術研究活動は、国内外の学会や産業界から注目を集めています。日本とトルコの国交100周年を記念し、実施されるプロジェクトとして、トルコ・アヤンラル・ホユックにおいて、昨年9月に三笠宮彬子女王殿下ご臨席の元、新たな発掘調査の鍬入れ式が行われました。人類文明の起源を塗り替える可能性を秘めたものとして、世界中の人々から注目を集めております。さらに、アメリカ、台湾、モンゴル・ブータン王国などとの包括連携協定を締結し、伊藤学長の下で、多様な教育機会を提供しています。
 
 これからの大学生活において、皆さんが抱いている「夢」を実現するために、意識していただきたいことが2つあります。まず一つ目は、「課題解決に挑む力」を養うことです。これは、これまでの価値観や専門知識・技術力にとどまらず、それらを社会に生かす広い視野や、地球環境の持続可能性を見据えた倫理観、さらに新たな価値を創造しようとする挑戦心によって培われます。二つ目は、「継続的に学ぶ力」です。AIやデジタル技術が急速に発展し、知識の更新が加速する現代においては、新しい技術や知見を柔軟に受け入れながら生涯にわたり学び続けることで、これまで経験したことがない変化にも、柔軟に対応できる力が身についていきます。本学には優秀な教授陣、何事にも熱心な在学生、そして10万人を超えるOB・OGがいます。多種多様な分野で活躍する先輩方は、皆さんにとって力強い指針となるでしょう。保護者の皆様には、学生たちが才能を開花させるために、引き続き温かいご支援と励ましをお願い申し上げます。
 
 皆さんの学生生活が、光り輝く栄光に満ちたものとなることを心より祈念し、私の祝辞といたします。本日は誠に、ご入学おめでとうございます。
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