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9月19日、千葉工業大学全面協力のもと行われる新たな発掘調査の開始が、トルコ共和国シャンルウルファ県に位置するアヤンラル・ホユック遺跡※1において公式に発表され、その幕開けを飾る鍬入れ式が行われた。 本調査は、トルコ文化観光省が進める大規模発掘プロジェクト「タシュ・テペレル」※2の一環として位置づけられており、約1万2千年前、農耕牧畜の成立を目前とする人類史の転換期に焦点を当てるものである。文化変化・技術革新・地球環境の変動の関わりを解明する上で極めて重要な地域であり、世界遺産ギョベクリテペ遺跡に代表されるように、狩猟採集民による巨石文化が展開した地でもある。 発掘調査は本学とアナトリア考古学研究所との共同で実施され、日本は人類史上最も重要な考古学地域の一つにおいて、新石器時代研究の最前線に立つこととなった。 本学とトルコとの学術的なつながりは、故松井孝典前学長(当時・惑星探査研究センター長)が中近東文化センター附属アナトリア考古学研究所との共同研究に携わったことに始まる。同研究所は、彬子女王殿下の祖父・三笠宮崇仁親王殿下が設立を発意され、父・寬仁親王殿下が建設に尽力された由緒ある研究機関である。松井前学長は、アナトリア地域のカマン・カレホユック遺跡の発掘・研究を通じて同研究所との交流を深め、その過程で三笠宮家とのご縁を賜った。 2018年9月、彬子女王殿下の三笠宮記念財団総裁ご就任を祝う式典に瀬戸熊修理事長とともに出席した際、アナトリア考古学研究所の故大村幸弘所長の紹介により彬子女王殿下と初めて面会。これを契機に学術的な交流がさらに深まった。以来、彬子女王殿下には本学特任教授および主席研究員として本学の学生に幅広い知識と教養をご教授いただき、本学における教育・研究活動における功績に対し、昨年10月29日、本学初の名誉博士の称号を贈呈。今回の訪問および鍬入れ式は、こうした長年にわたる学術交流の積み重ねの上に実現した。
9月19日午後、アヤンラル・ホユック遺跡にて鍬入れ式が執り行われた。彬子女王殿下が使用された鍬は、祖父・三笠宮崇仁親王殿下がアナトリア考古学研究所によるカマン・カレホユック遺跡での鍬入れ式で使用されたものである。 本学からは瀬戸熊修理事長、伊藤穰一学長、染谷明人常務理事、横井裕審議役(元駐トルコ大使)、福江聡法人事務局長の5名が出席し、さらに地球学研究センターの多田賢弘、下釜和也、佐竹渉研究員も同行し、当日は多くのメディア関係者が取材に訪れ、トルコ国内のニュースとして大きな注目を集めた。
同日夜、ダブルツリー バイ ヒルトン シャンルウルファ ホテルにて、千葉工業大学主催のレセプションが開催された。彬子女王殿下をはじめ、メフメット・ヌリ・エルソイ文化観光大臣、シャンルウルファ県知事、勝亦日本国大使、シャンルウルファ市長など、多くの来賓がご臨席された。 冒頭、伊藤穰一学長が挨拶に立ち、「千葉工業大学は“世界文化に技術で貢献する”という建学の精神のもと、今後も科学技術と考古学を通じてトルコの発展に寄与していく。本日こうして彬子女王殿下にご臨席賜り、この記念すべき式典とレセプションを開催できることを心より光栄に思う」と述べた(学長挨拶全文は下部に掲載)。
翌20日午前には、本学が発掘を進めているハルベトスワン・テペシ遺跡※3をご視察された。研究員が発掘の取り組みや成果、将来展望について説明し、彬子女王殿下からは多くのご質問を賜った。午後には、本プロジェクトの拠点となる発掘ハウスの鍵の受け渡しと調印式が行われ、彬子女王殿下により記念看板の設置が行われた。発掘ハウスは、調査期間中の滞在拠点であるとともに、出土遺物の保管や分析を行う施設である。 これら一連の行事は、本プロジェクトの力強い第一歩を印象づけるものであり、今後の活動を大きく後押しするものとなった。
彬子女王殿下、
シャンルウルファ県知事、
勝亦日本国大使閣下、
文化観光副大臣、
シャンルウルファ市長 ここにお集まりいただきました皆さま、本日は、アヤンラル・ホユック遺跡鍬入れ式とそのレセプションにご参加いただき、誠にありがとうございます。 私たち千葉工業大学は、日本で最も古い私立の工業大学の一つであり、「世界文化に技術で貢献する」という建学精神のもと、前進してまいりました。 今から9年前、千葉工業大学元学長 故松井孝典先生と、瀬戸熊修理事長がトルコを訪問し、それをきっかけに彬子女王殿下とのご縁を賜り、今では本学の特任教授および主席研究員に御就任、そして名誉博士号も贈呈させていただきました。 そして今日、彬子女王殿下にご臨席いただき、この式典・レセプションを開催できることを光栄に存じます。 千葉工業大学は、アヤンラル・ホユック遺跡での発掘調査の機会を得て、科学技術、考古学を通じて今後もトルコを応援し続けます。 最後に、三笠宮家3代にわたりトルコと日本の友好を支え、お力添えくださいます彬子女王殿下に心より感謝申し上げます。 また、トルコ共和国文化観光省、シャンルウルファ県庁、シャンルウルファ市、タシュ・テペレル・プロジェクト、シャンルウルファ考古学博物館、在トルコ日本国大使館、日本アナトリア考古学研究所、東京大学にも感謝の意を表し、私のご挨拶とさせていただきます。
千葉工業大学 学長 伊藤穰一
ユーフラテス川上流域、トルコ共和国南東部シャンルウルファ市から北西に約20キロメートルに位置する遺跡。ギョベクリテペ文化の誕生から衰退までを跡付けられる可能性があるとして、トルコ文化観光省から大きな期待が寄せられている。
トルコ共和国文化観光省が主宰する大規模研究プロジェクトの一つで、遺跡の考古学的調査研究、文化遺産研究、古環境調査、民族考古学的研究などから新石器文化の解明を目指す。通称「タシュ・テペレル(石の丘)」は、シャンルウルファ県に所在するギョベクリテペ文化関連の新石器時代集落遺跡約10箇所を対象としている。
トルコ共和国南シャンルウルファ市から南東に約44キロメートル、石灰岩丘陵の頂に立地する遺跡。2022年より千葉工業大学地球学研究センター、東京大学総合研究博物館、シャンルウルファ考古学博物館が中近東文化センター附属アナトリア考古学研究所の協力のもと共同発掘を実施している。